人身事故は、事故からどれくらいで事件処理が終わるのか?

 皆様から「人身事故は、事故からどれくらいで事件処理が終わりますか」とご質問をいただくことがあります。

 まず、交通事故の示談は、交通事故の治療が終了した後に行われます。

 それゆえ、交通事故事件が完全に終わるのは、治療終了よりも後ということになります。

 では、交通事故の示談は、治療終了の翌日に行われるのでしょうか。

 いいえ、行われません。

 では、治療終了後、どれくらい後に行われるのでしょうか。

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後遺障害を申請するケースでの流れ

 まず、後遺障害を申請するケースで考えましょう。

 この場合、まず、後遺障害診断書をお医者様に発行してもらう必要がありますが、これが大体、治療終了後、約1か月ほどかかります。

 その上で、後遺障害の申請準備に2~4週間ほどかかりますので、最速でも治療終了後から後遺障害申請まで、1か月以上かかることになります。

 そして、後遺障害の結果が出るまでの期間は、通常、申請後1~2か月位かかります。

 ここで、めでたく後遺障害が認定された場合、示談交渉に移りますが、保険会社が示談案を送付後、回答をくれるまで、1~2か月ほどかかるのが一般的です。

 めでたく示談が成立してから相手方保険会社の入金があるまで大体2週間から4週間ぐらいかかります。

 そうすると、後遺障害が認定されたケースで、スムーズにいく事件の場合であっても、治療期間が6か月間の場合、事故から賠償金の入金まで約1年程かかることになります。

 今までの話のイメージ図は、以下の通りです。

治療期間

↓ 6か月

治療終了後、後遺障害診断書完成

↓ 1か月

後遺障害申請準備

↓ 1か月

後遺障害申請

↓ 1~2か月

後遺障害認定後、示談交渉

↓ 1~2か月

示談成立

↓ 2~4週間

示談金入金、依頼者様への送金

 もっとも、上記は、スムーズに行った場合であり、スムーズにいかない場合だとさらに時間がかかります。

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時間がかかるケースとは?

 交通事故の事件を担当していて、時間がかかるケースとなってしまうよくあるパターンは、大きく3つあります。

 1つ目は、後遺障害申請後、自賠責調査事務所から色々な調査が課されるパターンです。

 この場合、追加で1~3か月位かかることが多いです。病院等の関係機関の動きの速さに影響されます。

 2つめは、後遺障害が非該当となり、異議申し立てをするパターンです。

 これは、準備時間と結果が出るまでの審査期間を考えると3か月以上かかることがあります。かなりヘビーです。

 3つ目は、示談交渉の際、相手方保険会社がなかなか回答しない場合です。

 相手方保険会社の回答の速さは、担当者によってかなりまちまちです。

 このように、後遺障害が問題となる事案では、事故から1年位は解決までかかると思っておいた方が精神衛生上良いかと思います。

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交通事故事件の解決は、長期スパンになることが多いです

 ちなみに、後遺障害が問題とならない事故であれば、治療終了後、3か月位で示談が終了することも多いです。

 このように、交通事故事件の解決までは、長期スパンになることが多いです。

 それゆえ、弁護士を選ぶ際には、1年位付き合う可能性もあると思って選んだ方が無難です。

 そうすると、相性も大事になってきますね。

 立花志功法律事務所では、交通事故相談を無料で行っていますので、ぜひお気軽に相性を確かめていただければと思います。お問い合わせはこちら

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