示談してしまった後の弁護士への依頼?

 交通事故の相談を受けていると、たまに深刻な声で、「示談してしまったのですが、今から先生にお願いすることで、何とか賠償金を増やせませんか?」という旨の相談を受けることがあります。

 人間、その時はよくても、後からよく考えると後悔するというのは、良くあることです(私は、しょっちゅうあります)。
 では、示談の合意をしてしまった後、改めて交通事故の賠償金を争うことができるのでしょうか。

 ズバリ、争うのはかなり難しいと考えて下さい。

 要するに、一度示談をして、示談書を交わしてしまうと、後から示談内容を覆すのは、原則として不可能であるということです。

 ただし、例外がございます。

示談を覆せる例外なケースとは?

 まず、本人としては、示談したつもりになっていても、実は、まだ示談書を取り交わしてはいないというケースです(保険会社の回答に口頭で了承した場合など)。

 この場合、示談の未成立を理由に賠償額を未だ争うことができる可能性があります。

 もう一つ考えられるのは、示談後に、示談の際には明らかになっていなかった後遺障害などが発生したケースです。

 この場合、法的に争いになることが想定されますが、概念上、賠償額を争うことができる可能性があります。一方で、示談の際に分かっていた事実を、示談後に翻意し、争うことは困難です。

 このように、示談後であっても、項目や内容によっては、争うことができる可能性があります。

示談をする前に、まずはもう一度内容を確認しましょう

 もっとも、安易に示談してしまうと覆すのは容易ではないため、示談前に弁護士に相談する方がベターだと思います。

こちらもチェック

むち打ち・捻挫の症状でお困りの方へ“9つのポイント”

こちらもチェック

弁護士費用特約に入っていますが、先生にお願いできますか